げんきっこコラム「子どもの体調の観察ポイント」
こんにちは、げんきっこ看護師児玉です。
年が明け、来年度の保育園の入園や転園でそわそわしている方も多いかもしれません。
同じ保育園の進級でも、春になると先生が替わったり、周りのお友達が入れ替わったりと、環境の変化が大きい時期になります。
子どもは、大人に比べて環境の変化の影響を受けやすく、体調にも表れやすいです。
しっかりお子さんの日頃の体調を把握しておくことで、体調の変化に気付くことができ、早めの対処をすることで、悪化せず早く回復することが望めます。
今回は、普段から気にしておきたい「子どもの体調の観察ポイント」について、3つお伝えしたいと思います。
①体温
まずは体温についてです。
お子さんの平熱、把握していますか?
子どもの体温は日内変動もあり、朝方は低く、夕方になると0.5~0.8℃程度高くなると言われます。
例えば、熱が37.0℃あるときに、熱が高めの子であれば平熱ですし、平熱が36.0℃の子であれば微熱だなと判断することもあります。
保育園の登園基準は37.5℃以下と厚労省で定められていますが、平熱が低い場合は「平熱+1.0℃未満」である場合となっています。
熱が何度あるか、というだけでなく、普段の平熱からどれくらい上がっているのかということも大事なんですね。
毎朝体温を測る習慣をつけ、「平熱」を把握しておくと安心ですね。
②機嫌
機嫌ってどう説明したらいいんだろう?と思い、改めて調べてみました。
辞書によると「表情や態度にあらわれる気分のよしあし。快・不快などの感情。気分。」と説明されています。
「感情」や「気分」は数値で測れるものではないですが、「機嫌が悪い」「なんとなく様子がおかしい」というのは、自分の体調を言葉で伝えるのが難しい子どもにとって大事な観察ポイントになります。
なんか機嫌が悪いな…と思ったら、その後体調を崩したという経験をしたことのある保護者の方もいるかもしれませんね。
私自身も、息子の機嫌が悪いなと思ったらその夜熱を出して、そういうことだったのか…!と気付いた経験もありました。
子どもの機嫌が悪い時は、ちょっとしたことで怒ったり泣いたりして、関わる保護者も大変ですが、「なんでこんなに機嫌悪いの!?」と思わずに、「もしかしたら不調のサインかな?」「ちょっと疲れてるのかな?」という視点を持てるといいなと思います。
③食欲
子どもの食欲も、体調に関わる大事なポイントです。
明らかに食欲が落ちて、元気がないというのは不調のサインになります。
食欲には、発熱や、口内炎、のどの痛み、腹痛などあらゆる病気が影響します。
口の中が痛くて飲み込めない、のどが痛くて飲み込むのが辛いというのが、食欲が落ちている原因ということもあるんですね。
今年の夏流行した、咽頭結膜炎(プール熱)でも飲み込むのが辛くてあまりご飯が食べられない…という子もいました。
食欲が落ちている時は、熱はないか、口の中やのどは痛くないか、下痢など便の状態はどうかしっかり確認してみましょう。
また、水分もとれないような時は、子どもは脱水になりやすいので気を付けましょう。
おしっこの回数が減っていたり、口の中が乾燥していたり、皮膚の弾力がなくなっているような時は脱水の兆候なので、こまめに水分補給を心がけ、心配な時は早めに受診しましょう。
食欲とともに、便やおしっこの様子(色、量、回数など)を日頃から観察していくこともとても大切です。
起床、就寝、食事の時間を毎日できるだけ同じにして規則正しい生活をすることで、病気と闘う力を蓄えることができます。
3つのポイントいかがでしょうか。
基本的なことではありますが、基本が大切です。
初めての集団生活は、感染症をもらってきて色々な病気にかかったりすることがほとんどです。
予防接種を受けるなど、防げる病気を予防することも大事ですが、成長の過程で病気にかからない子はいません。
病気になるのが悪いことではなく、いろんな病気を経験しながら、少しずつ免疫を付けて強くなっていくんですね。
子どもが病気と闘える力を付けるために、普段から規則正しい生活をしたり、ストレスをためないで過ごせることが大切です。
また、熱が出たときには、すぐ解熱剤を使うのではなく、「なぜ熱が出ているんだろう?今この子の体の中ではウイルスと闘っているのかな?」と考えてみてください。
熱が高くて、水分や食事がとれない、眠れない…という時は解熱剤を使って、病気と闘うための体力を回復させることも大切です。
ただ、熱があっても機嫌が良い、食事がとれているような時は解熱剤は必要ではないと思います。
「病気=薬」ではなく、まずは子どもの様子をみて、子どもの回復する力を信じてあげましょう。
また、病気で保育園に通えない時、げんきっこの「病児・病後児保育」もあります。
本当は、体調の悪いときはご自宅の安心できる環境で休めるのが子どもにとっては一番です。
ただ、保護者の方が仕事を休めないなどの事情もあると思いますので、病気の山(急性期)を越えてからの時期にぜひうまく活用していただければいいなと思っています。
こんな場合に使えますか?という相談や、使い方のご相談、
まずは元気なうちに病児・病後児保育の登録だけしておくというのも大歓迎です。
病児・病後児保育について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください↓↓
『病児保育』が始まります! | さくらっこ保育園 (mirai-sousei.com)
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参考:はじめてママ&パパの 0~6才 病気とホームケア、主婦の友社