げんきっこコラム「子どもの新型コロナとインフルエンザのワクチンについて」
こんにちは、げんきっこ看護師児玉です。
10月になり、一気に朝晩の冷え込みが強くなりましたね。
寒くなると気になってくるのがインフルエンザの流行です。
昨年は、インフルエンザと新型コロナの同時流行ということも話題になりましたね。
インフルエンザは山形市ですでに注意報レベルになり、流行の季節が来たなと感じているところです。
この時期に気になるのが、ワクチン打つ?打たない?いつ打つ?ということなのかなと思います。(もう接種した方もいるかもしれませんね。)
そこで、今回は「子どもの新型コロナワクチンとインフルエンザワクチン」についての情報やワクチンの考え方についてお話をさせていただきます。
まずは、新型コロナワクチンについてです。
「保育所における感染症対策ガイドライン」でも今年の10月より新型コロナウイルスの生後6ヶ月以降のワクチンの初回接種や追加接種についての情報が追加され、「医師が意見書を記入することが考えられる感染症」の欄にも新たに追加されました。
毎日感染者数がテレビで報道されていた頃に比べると、2023年5月8日に新型コロナ感染症は5類へ引き下げとなり、話題に出ることは減りつつありますが、いまだに感染はおさまりきっていません。
新型コロナワクチン、受けた方がいいのかな?と悩んでいる方もいるかもしれませんね。
ワクチンについて「保育所における感染症対策ガイドライン」では、
新型コロナワクチンの接種は強制ではありません。
予防接種の効果と副反応の双方についてしっかり情報提供が行われた上で、接種を受ける方の場合に限り自らの意思で受けていただくものです。
と書かれています。
あくまでも、本人の意思…といっても子ども自身での判断は難しいと思うので、保護者の方の考えでよいということですね。
しかし、日本小児医学会では
生後6か月~17歳のすべての小児への新型コロナワクチン接種(初回シリーズおよび適切な時期の追加接種)を引き続き推奨します。
という考えを示しています。
理由としては、
①流行株の変化によって今後も流行拡大が予想される
②国内の約半数は未感染者であり今後も感染機会が続く
③小児においても重症例・死亡例が発生している
④小児へのワクチンは有効である
⑤小児のワクチン接種に関する膨大なデータが蓄積され、より信頼性の高い安全性評価が継続的に行われるようになった
などの理由が挙げられています。
日本小児医学会は、安全で有効なワクチンで重症例や死亡例を減らせるならば、受けた方がよいという考えですね。
強制ではないなら、受けなくてもいいということではなく、ワクチンのメリットデメリットを考えて接種を検討していただければと思います。
ちなみに、東根市では令和5年9月20日~令和6年3月31日まで、3回セットの初回接種、初回接種が終わっている人の「令和5年秋開始接種」を実施しているようです。
接種を希望される方は、予診票(接種券)が届いていると思うので、同封してある案内を確認し、WEB、LINE、市コールセンターから予約してくださいね。
次に、インフルエンザについてです。
大人は1年に1回の接種が原則になりますが、13歳未満は2回の接種が必要になります。
感染を完全に阻止する効果はありませんが、インフルエンザの発病を一定程度予防することや、発病後の重症化や死亡を予防することに関しては、一定の効果があるとされていて、乳幼児のワクチンでは20~60%の発病防止効果があったと報告されているそうです。
例年12月~4月頃に流行し、例年1月末~3月上旬に流行のピークを迎えますので、12月中旬までにワクチン接種を終えることが望ましいと考えられます。
新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンとの同時接種は可能で、別の日に接種する場合の接種間隔についても制限はありません。
東根市では乳幼児のインフルエンザワクチンは一部助成金も出ます(詳しくは市報をご確認ください。)
ちなみに、インフルエンザは発症を0日目として、発症後5日かつ解熱して3日を経過するまでは登園禁止という基準があります。
登園の際には「登園許可証」の提出も必要になるので、覚えておくと安心ですね。
冬は乾燥しやすく、風邪やインフルエンザなど様々な感染症が流行りやすい季節になりますが、手洗いうがいの基本的な感染症予防に加えて、ワクチンもうまく活用しながら予防していきましょう。
参考:乳幼児(生後6か月から4歳)への接種について【令和5年10月16日更新】 | 東根市 「ようこそ果樹王国ひがしねへ」 (city.higashine.yamagata.jp)
令和5年度インフルエンザQ&A|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
新型コロナワクチンとそれ以外のワクチンは、同時に接種することはできますか。|新型コロナワクチンQ&A|厚生労働省 (mhlw.go.jp)