げんきっこコラム「水遊びでの熱中症や事故に気を付けましょう!」
こんにちは、げんきっこ看護師児玉です。
梅雨が明けて暑い日が続きますね。みなさん体調を崩していないですか?
暑い日には、家でも外で水遊びやプール遊びをするご家庭も多いかもしれません。
プール遊びは夏の醍醐味で、「水に親しむ」、「約束を守る」、「健康づくり」、「挑戦する気持ち
を高める」、「友達とコミュニケーションを図る」、「着替えなどを通じて日常生活で自分のこと
が自分でできるようになる」など、さまざまなメリットがあると言われています。
しかし、最近もプールでの事故があり、心の痛む事故は絶えません。
そこで、今回は水遊びやプールでの注意点についてお話ししたいと思います。
気を付けていただきたいのが、「熱中症」と「水遊びの事故」の2点です。
①熱中症について
意外に思う方もいるかもしれませんが、水遊びやプール遊びをしていても、熱中症になることはあります。
こまめに休憩や水分補給・塩分補給をすること、35℃以上は水遊びも中止など気を付けていただけるといいですね。
遊ぶ前には、気温だけでなく「暑さ指数(WGBT)」も参考にしてみてください。
「○○市 WGBT」と検索すると、天気予報のようにその日の指数を確認することが出来ます。
暑さ指数は「ほぼ安全~注意~警戒~厳重警戒~危険」の5段階に分かれます。
ちなみに当園では、毎朝暑さ指数を確認し、「警戒・厳重警戒・危険」は外遊び中止、「危険」または「気温35℃以上」で水遊び中止という基準で温水遊びを行っています。
(暑い日は室内でシャワーで汗を流し心地よく過ごしています。)
2・3歳児は長くても30分、0・1歳児は15分程度を目安にして、体調や天候を見ながら調整し、休憩と水分補給をはさみながら楽しんでいます。
暑さ指数による休憩の目安は、
厳重警戒:20分おきに休憩と水分補給
警戒:30分おきに休憩と水分補給
注意:積極的に水分補給
ほぼ安全:適宜水分補給
となっているので、温水遊びの前と、上がってからすぐに水分補給(麦茶)をするように配慮しています。
子どもは、体温調節が未熟であったり、外の気温に影響されやすく、自分で症状を訴えられないので、大人以上に熱中症になりやすいです。
顔が赤い、ひどく汗をかいているなど、異変に気付いたらすぐに涼しい場所で休ませましょう。
休んでもよくならない場合は、病院を受診してください。
熱中症の応急処置については環境省のパンフレットが参考になります。
②水遊びの事故について
プールでの事故については消費者庁でも注意喚起されています。
溺水だけでなく、プールサイドでの頭をぶつけるなどの転倒事故も報告されています。
子どもには、
・身体の割に頭が大きく重たく、転倒しやすい
・腕力が弱いため、自分の身体を支えたり起き上がることが難しい
・対処能力が未熟なため、気管内に水が入るともがくことなく溺れてしまう(水深が浅くても溺れてしまう)
- という溺れやすい幼児の特性があります。
そのため、鼻と口が覆われるくらいの深さがあれば、溺れてしまう可能性があり、静かに溺れてしまうこともありえます。
(大人が思っているような手足をバタバタ、バシャバシャ…という溺れ方ではなく、子どもは静かに溺れると言われます。)
それを理解した上で、消費者庁からは
・子どもだけで水に近づかない、近づけさせない工夫をする
・子どもが水に接する場合は、大人は目を離さず、手の届く範囲で見守りをする
・水に関する危険と対処法を学習し、事前の準備をする
というのが必要だと注意喚起されています。
水遊び中目を離さない、というのは大変だと思いますが、不幸な事故を防ぐためにはお家でもぜひ実践していただいたいです。
ちなみに、さくらっこ保育園では、温水遊び開きの時に、「友だちを押したり、走ったりしない」ということなど園児にいくつか注意点をお話しました。
また、温水遊びの際は、必ず監視を1人付けて、最初の子どもが入る前から最後の子が出るまで監視に徹底する(その間子どもと遊んだり、手伝いをしたりしない)という約束事を作っています。
安全のためにビニールプールの水深は5㎝以下で実施していますが、5㎝だから大丈夫というわけではなく1㎝でも溺れる可能性があるということを忘れないように気を引き締めて見守っています。
保育園でも、引き続き事故なく安全に楽しめるように配慮していきます。
ご自宅での水遊びでも、ぜひ体調と事故に気をつけて楽しんでくださいね。
引用:水遊びでの事故事例と防止対策 (mext.go.jp)
子どもの水の事故を防ごう! -7月25日は「世界溺水防止デー」、予防策を再確認して行動を! - | 消費者庁 (caa.go.jp)